2025.10.01
Low-Eガラスの効果とは?暑さ寒さをコントロールして室内の快適性を高める

窓ガラス一枚で、部屋の快適さが大きく変わることをご存知でしょうか。
特に、夏の日差しの強さや冬の底冷えは、窓の性能に大きく左右されます。
近年注目されている「Low-Eガラス」は、そんな住まいの悩みを解決する選択肢の一つです。
このガラスには性能の異なる2つのタイプがあり、どちらを選ぶかが快適な暮らしの鍵を握ります。
本記事では、Low-Eガラスの基本的な特徴から、タイプごとの効果の違い、そして最適な選び方までを解説します。
・複層ガラスに特殊な金属膜を追加した構造
Low-Eガラスを理解するには、まず複層ガラスについて知る必要があります。
複層ガラスとは、2枚のガラスを重ね、その間に乾燥した空気やガスを封じ込めた構造のガラスのことです。
Low-Eガラスは、この複層ガラスをベースに、ガラスの内側に「Low-E膜」と呼ばれる特殊な金属膜をコーティングしたものです。
この金属膜は非常に薄く、人の目には見えないため、窓の透明性を損なうことはありません。
・夏と冬で効果を発揮する「遮熱」と「断熱」
Low-E膜が持つ最大の特長は、熱の伝わり方をコントロールできる点にあります。
具体的には、太陽光に含まれる熱(赤外線)や、室内で発生する暖房の熱などを反射する性質を持っています。
そのため、夏は屋外の太陽熱が室内へ侵入するのを防ぎ(遮熱効果)、冬は室内の暖かい熱が窓から逃げていくのを防ぐ(断熱効果)という、二つの役割を果たします。
季節を問わず、快適な室温を保つ手助けをしてくれるのです。
・複層ガラスを超える高い省エネ効果
Low-Eガラスは、特殊な金属膜を持たない一般的な複層ガラスと比較して、格段に高い遮熱性と断熱性を誇ります。
窓からの熱の出入りが少なくなることで、冷暖房の効率が大幅に向上します。
これにより、エアコンの設定温度を過度に上げ下げする必要がなくなり、結果として年間の光熱費を抑えることにつながります。
つまり、初期費用はかかりますが、長期的に見れば経済的なメリットも期待できるのです。
・Low-Eガラスには2つのタイプがある
一口にLow-Eガラスと言っても、実は「遮熱タイプ」と「断熱タイプ」という2つの種類が存在します。
どちらのタイプもLow-E膜を利用している点は同じですが、その効果は大きく異なります。
この違いを生み出しているのは、複層ガラスのどの面にLow-E膜がコーティングされているかという、膜の位置の違いです。
このわずかな構造の違いが、それぞれの性能を決定づけています。
・遮熱タイプ:夏の日差しと熱を強力にカットする効果
遮熱タイプは、Low-E膜を室外側のガラスの室内側面に配置しています。
この構造により、太陽の熱を室内に入る前に効率よく反射させることが可能です。
特に、真夏の強い日差しや西日による室温の上昇を強力に抑える効果があります。
そのため、冷房の効きが良くなり、暑い季節でも涼しく快適に過ごしたい場合に最適な選択肢と言えるでしょう。
日差しが強く室温が上がりやすい南向きや西向きの窓に適しています。
・断熱タイプ:冬の室内の暖かさを外に逃がさない効果
一方、断熱タイプはLow-E膜を室内側のガラスの室外側面に配置したものです。
このタイプは、太陽の暖かさをある程度室内に取り込みつつ、一度暖まった室内の空気が外へ逃げるのを防ぐ効果に優れています。
暖房の熱を窓際でしっかり守るため、冬の寒さが厳しい環境や、暖房効率を重視したい場合にその真価を発揮します。
例えば、日当たりの良い南向きの窓であれば、暖かい空気を室内に閉じ込めてくれます。
反対に、日当たりの弱い北側の窓であれば、断熱性を高めることで室温の低下を防ぐことができます。
・夏の西日が厳しい窓には「遮熱タイプ」
もし、特定の窓からの日差しに悩まされているのであれば、その方角に合わせてタイプを選ぶのが賢明です。
例えば、夏の午後になると強烈な西日で部屋が灼熱地獄のようになる、という窓には「遮熱タイプ」が最適です。
太陽熱を強力にカットするため、室温の上昇を大幅に緩和できます。
日差しが強い南向きの窓にも同様の効果が期待できるでしょう。
・冬の寒さが厳しい北側の窓には「断熱タイプ」
日当たりが悪く、冬になると窓際からひんやりとした冷気を感じる北側の窓。
こうした場所には「断熱タイプ」が適しています。
室内の暖房熱を外に逃がさない保温効果が高いため、足元の冷えを和らげ、結露の発生を抑制する助けにもなります。
暖房をつけてもなかなか部屋が暖まらない、といった悩みを解決してくれます。
・年間通してバランスの取れた効果を求めるなら「断熱タイプ」
特定の方角や季節に強い悩みがあるわけではなく、家全体で年間を通じた快適性を求める場合には、「断熱タイプ」がバランスの取れた選択肢となることが多いです。
断熱タイプは、冬の寒さを防ぐ効果を主としながらも、一定の遮熱効果も併せ持っています。
そのため、夏の厳しい日差しはある程度和らげ、冬は暖かさを保つという、一年を通じた快適な住環境づくりに貢献します。
Low-Eガラスは、複層ガラスの性能を特殊な金属膜で向上させた高機能ガラスです。
その最大の特徴は、夏と冬の両方で室内の快適性を高める力にあります。
「遮熱タイプ」は夏の強い日差しと熱を防ぐことに特化しており、西日が厳しい窓などに最適です。
一方、「断熱タイプ」は冬の暖かさを室内に留める効果が高く、北側の窓や寒冷地で活躍します。
窓の方角やご家庭の悩みに合わせて適切なタイプを選ぶことが、一年中快適で省エネな暮らしを実現するための重要なポイントです。
窓のリフォームで快適な暮らしを実現しましょう。
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30年以上の現場経験を持つ建築士とスタッフが、お客様の人生を考えて住まいをつくる会社です
【全国対応可能】調査/コンサルティング
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【埼玉県/関東全域出張可能】工事
修繕、リフォーム、リノベーション、外壁塗装工事、介護リフォーム
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お気軽にご連絡ください♪
電話:048-729-4517
〒331-0802 さいたま市北区本郷町1579
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特に、夏の日差しの強さや冬の底冷えは、窓の性能に大きく左右されます。
近年注目されている「Low-Eガラス」は、そんな住まいの悩みを解決する選択肢の一つです。
このガラスには性能の異なる2つのタイプがあり、どちらを選ぶかが快適な暮らしの鍵を握ります。
本記事では、Low-Eガラスの基本的な特徴から、タイプごとの効果の違い、そして最適な選び方までを解説します。
Low-Eガラスとは?複層ガラスとの違い
・複層ガラスに特殊な金属膜を追加した構造
Low-Eガラスを理解するには、まず複層ガラスについて知る必要があります。
複層ガラスとは、2枚のガラスを重ね、その間に乾燥した空気やガスを封じ込めた構造のガラスのことです。
Low-Eガラスは、この複層ガラスをベースに、ガラスの内側に「Low-E膜」と呼ばれる特殊な金属膜をコーティングしたものです。
この金属膜は非常に薄く、人の目には見えないため、窓の透明性を損なうことはありません。
・夏と冬で効果を発揮する「遮熱」と「断熱」
Low-E膜が持つ最大の特長は、熱の伝わり方をコントロールできる点にあります。
具体的には、太陽光に含まれる熱(赤外線)や、室内で発生する暖房の熱などを反射する性質を持っています。
そのため、夏は屋外の太陽熱が室内へ侵入するのを防ぎ(遮熱効果)、冬は室内の暖かい熱が窓から逃げていくのを防ぐ(断熱効果)という、二つの役割を果たします。
季節を問わず、快適な室温を保つ手助けをしてくれるのです。
・複層ガラスを超える高い省エネ効果
Low-Eガラスは、特殊な金属膜を持たない一般的な複層ガラスと比較して、格段に高い遮熱性と断熱性を誇ります。
窓からの熱の出入りが少なくなることで、冷暖房の効率が大幅に向上します。
これにより、エアコンの設定温度を過度に上げ下げする必要がなくなり、結果として年間の光熱費を抑えることにつながります。
つまり、初期費用はかかりますが、長期的に見れば経済的なメリットも期待できるのです。
遮熱タイプと断熱タイプの効果の決定的な違い
・Low-Eガラスには2つのタイプがある
一口にLow-Eガラスと言っても、実は「遮熱タイプ」と「断熱タイプ」という2つの種類が存在します。
どちらのタイプもLow-E膜を利用している点は同じですが、その効果は大きく異なります。
この違いを生み出しているのは、複層ガラスのどの面にLow-E膜がコーティングされているかという、膜の位置の違いです。
このわずかな構造の違いが、それぞれの性能を決定づけています。
・遮熱タイプ:夏の日差しと熱を強力にカットする効果
遮熱タイプは、Low-E膜を室外側のガラスの室内側面に配置しています。
この構造により、太陽の熱を室内に入る前に効率よく反射させることが可能です。
特に、真夏の強い日差しや西日による室温の上昇を強力に抑える効果があります。
そのため、冷房の効きが良くなり、暑い季節でも涼しく快適に過ごしたい場合に最適な選択肢と言えるでしょう。
日差しが強く室温が上がりやすい南向きや西向きの窓に適しています。
・断熱タイプ:冬の室内の暖かさを外に逃がさない効果
一方、断熱タイプはLow-E膜を室内側のガラスの室外側面に配置したものです。
このタイプは、太陽の暖かさをある程度室内に取り込みつつ、一度暖まった室内の空気が外へ逃げるのを防ぐ効果に優れています。
暖房の熱を窓際でしっかり守るため、冬の寒さが厳しい環境や、暖房効率を重視したい場合にその真価を発揮します。
例えば、日当たりの良い南向きの窓であれば、暖かい空気を室内に閉じ込めてくれます。
反対に、日当たりの弱い北側の窓であれば、断熱性を高めることで室温の低下を防ぐことができます。
どちらを選ぶべき?方角や目的別の比較と選び方
・夏の西日が厳しい窓には「遮熱タイプ」
もし、特定の窓からの日差しに悩まされているのであれば、その方角に合わせてタイプを選ぶのが賢明です。
例えば、夏の午後になると強烈な西日で部屋が灼熱地獄のようになる、という窓には「遮熱タイプ」が最適です。
太陽熱を強力にカットするため、室温の上昇を大幅に緩和できます。
日差しが強い南向きの窓にも同様の効果が期待できるでしょう。
・冬の寒さが厳しい北側の窓には「断熱タイプ」
日当たりが悪く、冬になると窓際からひんやりとした冷気を感じる北側の窓。
こうした場所には「断熱タイプ」が適しています。
室内の暖房熱を外に逃がさない保温効果が高いため、足元の冷えを和らげ、結露の発生を抑制する助けにもなります。
暖房をつけてもなかなか部屋が暖まらない、といった悩みを解決してくれます。
・年間通してバランスの取れた効果を求めるなら「断熱タイプ」
特定の方角や季節に強い悩みがあるわけではなく、家全体で年間を通じた快適性を求める場合には、「断熱タイプ」がバランスの取れた選択肢となることが多いです。
断熱タイプは、冬の寒さを防ぐ効果を主としながらも、一定の遮熱効果も併せ持っています。
そのため、夏の厳しい日差しはある程度和らげ、冬は暖かさを保つという、一年を通じた快適な住環境づくりに貢献します。
まとめ
Low-Eガラスは、複層ガラスの性能を特殊な金属膜で向上させた高機能ガラスです。
その最大の特徴は、夏と冬の両方で室内の快適性を高める力にあります。
「遮熱タイプ」は夏の強い日差しと熱を防ぐことに特化しており、西日が厳しい窓などに最適です。
一方、「断熱タイプ」は冬の暖かさを室内に留める効果が高く、北側の窓や寒冷地で活躍します。
窓の方角やご家庭の悩みに合わせて適切なタイプを選ぶことが、一年中快適で省エネな暮らしを実現するための重要なポイントです。
窓のリフォームで快適な暮らしを実現しましょう。
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30年以上の現場経験を持つ建築士とスタッフが、お客様の人生を考えて住まいをつくる会社です
【全国対応可能】調査/コンサルティング
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【埼玉県/関東全域出張可能】工事
修繕、リフォーム、リノベーション、外壁塗装工事、介護リフォーム
キッチン・浴室・トイレ改修、内装工事、間仕切り工事 等
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